レモンは数ある果物の中でも、栄養が豊富なことで知られています。
リンゴやバナナなどとは違い、直接レモンを食べるという機会はあまりないかもしれません。
しかし、虫歯予防を目指すのであれば適切な方法で摂取すべきです。
今回は、レモンの虫歯予防効果や注意点について解説します。
レモンが持つ虫歯予防効果
レモンを摂取することにより、強い酸味が口内に広がります。
こちらは唾液の分泌量を増加させることにつながります。
唾液は口内の汚れを洗い流してくれたり、細菌に対して殺菌作用を発揮したりするため、虫歯予防には欠かせません。
またレモンに多く含まれるビタミンCは、歯のエナメル質や象牙質の生成を助けたり、抗酸化作用で虫歯菌の繁殖を抑えてくれたりします。
ちなみにレモンに含まれるクエン酸は、歯の表面の着色汚れを落とす効果があるとされています。
虫歯予防としてレモンを摂取する際の注意点
レモンは虫歯予防効果のあるものですが、その一方で酸蝕歯のリスクが高いです。
酸蝕歯は、歯に酸性のものが繰り返し触れることで、歯の硬組織であるエナメル質が侵蝕される疾患です。
レモンをはじめとする柑橘類は、健康には有用であるものの、いかんせん酸が強いです。
こちらの酸は、虫歯菌が生み出す酸と同じく歯を溶かしてしまうため、虫歯の発症を助長することが考えられます。
ちなみに、同じような理由でオレンジやミカンなどの柑橘類も、虫歯の発症につながることがあります。
レモンを摂取するときのポイント
虫歯予防の一環としてレモンを摂取するのであれば、食べる量は少なく、食べる時間も短くすることを意識しましょう。
カットしたレモンを少量口に入れるだけでも、十分に唾液は分泌されます。
長時間、歯に押し付けるようにて食べ続けると、前述した酸蝕歯のリスクが極めて高くなります。
またレモンを食べた後は、すぐに口を水ですすぎ、酸を洗い流すことも大切です。
唾液の分泌量は確かに増えますが、その自浄作用では追い付かないくらいの酸が作用するため、注意が必要です。
レモンをジュースで摂取する際は、ストローを使用すると直接歯に触れるのを防げます。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・レモンを食べると強い酸味が口内に広がり、唾液の分泌量を増加させてくれる
・レモンに含まれるビタミンCには、エナメル質や象牙質の生成を助けたり、虫歯菌の繁殖を抑えたりする作用がある
・レモンは酸が強いため、食べすぎると歯を溶かす可能性がある
・レモンを摂取する際は食べる量や時間を少なくし、食後はすぐ口内を洗い流すべき
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!