脳梗塞は、脳血管の動脈硬化などの原因で脳の血管が詰まってしまうことにより、血流が滞り、細胞が死滅してしまう病気です。
こちらは死亡のリスクもある疾患であり、インプラント治療との関連性があることでも知られています。
今回は、具体的にどのような関係があるのかについて解説します。
〇脳梗塞を患っている場合のインプラント治療について
脳梗塞を患っている場合、治療によって全身状態が悪化するリスクがあるため、インプラント治療を受けることはできません。
また、過去に脳梗塞を発症したことがある方は、すでに治療が完了していたとしても、すぐにインプラント治療を受けることが難しくなります。
ただし発症してから6ヶ月以上が経過し、その後の経過も良好であれば、治療を受けられる可能性があります。
〇抗血栓療法を受けている場合の注意点
脳梗塞を患ったことのある方は、抗血栓療法を受けていることも考えられます。
抗血栓療法は、血液をサラサラにする薬を服用し、発作の原因となる血栓という血の塊を予防する治療法です。
このような薬を常に服用している場合、インプラント治療に伴う外科手術で出血が止まらなくなるおそれがあります。
そのため、事前に十分な検査を行わなければいけません。
以前は抗血栓療法を受けている方がインプラント治療を行う場合、一時的に薬剤の服用を中止するケースが一般的でした。
現在は、服用を中止せずに治療を進めることが可能になりましたが、それでも複数本のインプラント治療は避けるなどの工夫が必要です。
〇脳梗塞のある方はまず主治医に相談を
脳梗塞を患っている方、もしくは患ったことのある方は、インプラント治療を受けるにあたって必ず主治医に相談しなければいけません。
前述した内容はあくまで一般的なものであり、病気の発症状況や現在の健康状態などによっては、判断が異なる場合もあります。
また脳梗塞だけに限らず、持病を持っている方は必ず治療ができるかどうか、主治医に確認することが大切です。
もちろん歯科医師に対しても、現在の病状や服用している薬の種類について伝えるのを忘れてはいけません。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・脳梗塞の方は全身状態が悪化するリスクがあるため、インプラント治療を受けられない
・脳梗塞を発症したことがある方は、発症後6ヶ月以上が経過すれば治療を受けられる
・抗血栓療法を受けている方は、インプラント治療で出血が止まらなくなる場合がある
・インプラント治療を受けられるかについては主治医や歯科医師に相談すべき
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!