歯周病は、口内に溜まったプラークや歯石などが原因で発症するものです。
そのため、予防するには丁寧なブラッシングなどのセルフケアが欠かせません。
しかし、丁寧に汚れを除去していても、歯周病のリスクが高まることはあります。
今回は、ストレスが歯周病を引き起こす仕組みや対策などについて解説します。
〇ストレスが歯周病につながる仕組み
ストレスが歯周病のリスクを高める仕組みには、交感神経や免疫力などが関係しています。
普段の生活でストレスを感じる場面が多くなると、交感神経が優位になり、唾液がうまく分泌されなくなります。
唾液にはプラークを洗い流す作用があったり、歯周病菌に対する免疫物質が含まれていたりするため、分泌量が減ると歯周病を引き起こしやすくなります。
また人はストレスが溜まると、副腎からコルチゾールなどの副腎皮質ホルモンが多く分泌されるようになります。
コルチゾールは、免疫活動を担うリンパ球の働きを阻害するため、これによって免疫力が下がり、歯周病のリスクが高まります。
ちなみにストレスが溜まると暴飲暴食をしたり、ブラッシングが不十分になったりすることも多く、こちらも歯周病を誘発します。
〇ストレスが溜まる原因
日常生活においてストレスが溜まる主な原因は、人間関係や仕事、家庭環境です。
上司や部下、ご近所さんとうまくいっていなかったり、仕事が忙しかったりすると、どうしてもストレスは溜まりやすくなります。
また家事や育児など、数ある家庭での事柄をストレスに感じることもあります。
これらのストレスの原因は、なかなか避けては通れないものです。
つまり、ストレスが歯周病のリスクを高めることも、避けるのは難しいということです。
〇ストレスや歯周病のリスクを軽減するには?
ストレスから来る歯周病を予防するには、1日のうちわずかでも良いので、とにかく自身の好きなことをする時間、一息つける時間をつくることが大切です。
また、睡眠時間をしっかり確保することも重要です。
毎日しっかり睡眠を取るだけでも、自律神経のバランスが整い、ストレスによる悪循環から抜け出しやすくなります。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・ストレスによって交感神経が優位になると、唾液の分泌量が減って歯周病を引き起こしやすくなる
・ストレスから来る副腎皮質ホルモンの分泌による免疫力低下も、歯周病を発症する原因
・日常生活におけるストレスをゼロにすることは難しい
・ストレスから来る歯周病を予防するには、リラックスできる時間や十分な睡眠が必要
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!