「虫歯を予防するためには、ブラッシングさえしっかりしておけば良い」と考えている方もいるでしょう。
確かにブラッシングは予防歯科における基本中の基本ですが、虫歯はそれだけで予防できるほど楽なものではありません。
今回は、虫歯予防につながる正しい食べ方について解説します。
〇すべての歯を正しく使う
虫歯予防を意識するのであれば、いずれかの歯だけでなく、すべての歯をしっかり使うことが大切です。
例えば、前歯の本来の役割は食べ物を噛み切ることであり、奥歯は噛み切ったものをすり潰すために使用します。
しかし、中には奥歯で噛み切ったり、前歯付近ですり潰したりしている方もいます。
また噛み切ることやすり潰すことをすべて同じ歯で行っているケースもあり、こちらは噛み合わせの悪化やプラークの残存リスク増大を招き、虫歯につながります。
〇正しい順番で食べる
虫歯を予防するためには、食事を正しい順番で食べることも意識しなければいけません。
具体的には、まず硬いものや歯ごたえのあるものから食べるようにします。
例えば食物繊維の多い野菜、ミネラルの多い海藻類などです。
こちらは、よく噛むことで食材と歯が擦れ合い、歯が清潔になるからです。
また唾液の量が多くなり、口内の雑菌が洗い流されることも、硬いものや歯ごたえのあるものから食べるべき理由です。
さらに噛み応えのあるものを先に食べることで、顎の骨のトレーニングにつながり、歯並びもある程度改善される可能性があります。
〇1回で噛み切らない
食事を摂る際は、食材を1回で噛み切らないようにしましょう。
硬いものなどを1回で噛み切ってしまうと、歯のダメージが蓄積され、虫歯のリスクが高まります。
またすでに虫歯や歯周病を発症している方は、症状が悪化して腫れがひどくなったり、歯がグラグラになってしまったりすることもあります。
おすすめの噛み切り方は、噛む力を少し加減しながら、何度か噛んでやわらくなった状態で噛み切るという方法です。
こうすることで歯へのダメージは軽減されますし、噛み切るまでの間に唾液も分泌されやすくなります。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・虫歯を予防するには、すべての歯を役割通りにしっかり使うことが大切
・硬いものや歯ごたえのあるものから食べることで、唾液の量が増えて虫歯を予防しやすくなる
・正しい順番で食べることで歯並びが改善される可能性もある
・硬いものなどを1回で噛み切ってしまうと、歯のダメージが蓄積され虫歯のリスクが高まる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!