歯周病は、万病のもとと呼ばれるほどおそろしい疾患です。
歯周病の状態を放置していると、あらゆる全身疾患のリスクが高まり、口内だけの問題ではなくなってしまいます。
また歯周病は、肩こりと密接な関連性があるとされています。
今回はこちらの内容について解説します。
歯周病菌による血流悪化と血栓リスク
歯周病が進行すると、歯茎の毛細血管を通じて歯周病菌が血液中に侵入します。
血管内に入り込んだ菌やそれに対抗する物質の影響で、血管内で血液の塊が作られやすくなり、全身の血液循環が低下します。
肩の筋肉はもともと重い頭を支えるために多くの血液を必要とするため、血流が悪化すると酸素や栄養が十分に行き届かなくなります。
その結果、疲労物質である乳酸などが筋肉に蓄積しやすくなり、頑固な肩こりを引き起こす原因になります。
口内の炎症が血管を通じて肩の筋肉を硬直させるという、全身の巡りに起因するメカニズムです。
噛み合わせの崩壊による筋肉の過緊張
歯周病が進行して歯を支える骨が溶けると、歯がぐらついたり、位置がズレたりして噛み合わせが悪化します。
噛み合わせにズレが生じると、食べ物を咀嚼する際に左右どちらか一方でばかり噛むようになり、顎の筋肉のバランスが崩れます。
顎の筋肉は、首や肩を覆う巨大な筋肉や筋膜と呼ばれる組織と地続きでつながっています。
そのため、噛み合わせの不調による顎の過剰な緊張がそのまま首や肩の筋肉へダイレクトに伝わり、持続的なコリや痛みを誘発します。
歯の土台の破壊が、最終的に上半身の骨格や筋肉の歪みへとつながっていくということです。
神経の伝達による慢性的な関連痛の誘発
歯周病による激しい炎症や鈍い痛みは、顔や頭の感覚をつかさどる三叉神経を刺激します。
この口からの強い痛み信号が脳へと伝わる際、すぐ近くにある首や肩の神経の通り道と脳内で情報が混線することがあります。
これを関連痛と呼び、脳が歯の痛みを首や肩の痛みと誤認して処理してしまいます。
また歯茎の不快感や痛みを無意識にかばおうとすることで、顔面から肩にかけての筋肉が常にこわばった状態になり、筋収縮性の肩こりが定着します。
口内のトラブルによる精神的なストレスも、自律神経を乱して血管を収縮させ、さらなる肩こりを招く悪循環を生み出します。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・歯周病によって血流が悪化すると、頑固な肩こりを引き起こす原因になる
・歯周病から来る噛み合わせの不調により、顎の過剰な緊張が首や肩の筋肉へダイレクトに伝わり、コリや痛みを誘発することがある
・歯周病による激しい炎症や痛みについては、脳が首や肩の痛みと誤認して処理することがある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!








