マイクロスコープは主に眼科や心臓外科、脳外科などにおいて採用される顕微鏡で、アメリカの根管治療では使用が義務付けられています。
日本の歯科クリニックでも導入されていて、こちらは診断や治療に大きなメリットをもたらします。
今回は、虫歯治療で用いられるマイクロスコープの主なメリットについて解説します。
〇治療の精度がアップする
マイクロスコープのメリットは、何と言っても治療の精度が格段にアップするという点です。
視認が困難な部位の虫歯治療では、これまで歯科医師の勘や経験、触診などに頼っている部分が多くありました。
マイクロスコープがあれば、目視が難しかった部分についても、高倍率に拡大された視野で確認しながら治療できます。
またレントゲンでさえ確認できないわずかな虫歯であっても、マイクロスコープを使用すれば発見できるため、早期治療につながります。
〇患者さんの負担が減る
患者さんにおける治療の負担が減るという点も、マイクロスコープを用いた虫歯治療のメリットです。
マイクロスコープはピンポイントで治療ができるため、無駄な工程が発生しにくく、患者さんはスムーズに治療を受けられます。
また前述の通り、虫歯を初期段階で発見できるため、症状が悪化することによる治療期間の長期化も防止できます。
さらにマイクロスコープを使用すれば、虫歯だけでなく歯周病のリスクも早期に発見することが可能です。
こちらは、歯列の乱れを引き起こす問題の芽を摘み取ることにつながります。
〇抜歯を回避できる
マイクロスコープを使用すれば、抜歯を回避できる可能性があります。
なぜなら、根管治療の精度が高まるからです。
重度にまで進行した虫歯では、歯を抜歯するか残すかの選択を迫られることがあります。
一般的な虫歯治療では、時間をかけて根管治療を行ったとしても、歯を残すのが難しくなるケースも少なくありません。
一方マイクロスコープがあれば、根管治療の精度がアップし、歯を保存できる可能性が高まります。
そのため、他の歯科クリニックで抜歯が必要と診断された場合でも、諦める必要はありません。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・マイクロスコープはさまざまな医療分野で使用される顕微鏡
・マイクロスコープを使用すれば、歯科治療の精度が格段にアップする
・マイクロスコープがあればピンポイントの治療ができ、患者さんの負担は軽減される
・マイクロスコープを使用すれば根管治療の精度が上がり、抜歯を回避できる可能性がある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!