これから虫歯治療を受けるというタイミングで、食事を摂るのは決して悪いことではありません。
虫歯治療後は麻酔が効いた状態になり、すぐに食事できないこともあるため、前もってお腹を満たしておくのは大切なことです。
しかし、直前に食べすぎてしまうと、以下のようなデメリットにつながります。
嘔吐反射や気分の悪化
満腹状態で虫歯治療を受ける最大のデメリットは、治療中に吐き気をもよおす嘔吐反射が起きやすくなることです。
虫歯治療では、口の中にミラーやバキューム、型取りのトレーなどさまざまな器具が入ります。
これらが喉の近くを刺激した際、胃に食べ物が詰まっていると、腹圧がかかって内容物が逆流しそうになる感覚が強まります。
特に水平に近い角度まで椅子を倒されると、胃への負担が増し、気分の悪さを助長します。
もし治療中に実際に嘔吐してしまった場合、吐瀉物が気管に入る誤嚥のリスクもあり非常に危険です。
治療の2時間前までには食事を済ませ、当日は軽めの内容に留めるのが理想的です。
食べカスによる治療精度の低下と感染リスク
食べ過ぎると、当然ながら口の中に大量の食べカスが残ります。
歯科医師は治療前にクリーニングを行いますが、歯と歯の間や虫歯の穴の奥深くに詰まった食べカスを完全に取り除くには時間がかかり、治療時間が削られてしまいます。
さらに問題なのは、接着への影響です。
現代の虫歯治療で使われる詰め物や接着剤は、水分や汚れを極端に嫌います。
満腹で唾液の分泌が活発になっていたり、食べカスの油分が残っていたりすると、詰め物が歯にしっかり密着しません。
これが原因で、数ヶ月後に詰め物が外れたり、隙間から二次虫歯が発生したりする原因になります。
また深い虫歯を削る際に食べカスが残っていると、細菌を歯の神経の近くまで押し込んでしまうリスクも否定できません。
血圧の変動や脳貧血による体調悪化
満腹状態で治療を受けると、食べたものを消化するために血液が胃腸に集中します。
この状態で虫歯治療の緊張や痛みが加わると、脳への血流が一時的に不足しやすくなります。
特に、歯科治療では椅子を水平に倒されるため、食後は胃から酸が逆流しやすくなるだけでなく、血圧の急激な変動を引き起こしやすくなります。
治療中に急に目の前が暗くなる、冷や汗が出る、動悸がするといった症状が出る原因の一つが、この食後の血流の変化です。
また局所麻酔薬には血管を収縮させる成分が含まれていることが多く、これが食後の身体に負担をかけ、さらなる気分の悪さを招くことがあります。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・虫歯治療の直前に食事を摂りすぎてしまうと、治療中に嘔吐反射や気分の悪化を招く可能性がある
・食べすぎは虫歯治療前の磨き残しを誘発し、治療に影響を及ぼすことがある
・血圧の変動や脳貧血による体調悪化も、治療前に食べすぎることによる弊害
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!








