虫歯は虫歯菌が出す酸によって歯が溶かされる病気で、誰にでも発症のリスクがあるものです。
特に子どもの乳歯は弱く、虫歯になる可能性が高いですが、年齢を重ねても虫歯を発症する可能性はあります。
今回は、高齢の方が虫歯治療を受けることのメリットについて解説します。
〇認知症を予防できる
高齢の方が虫歯治療を受けることで、認知症の予防につながるケースがあります。
認知症はアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症の2種類に分かれます。
このうちアルツハイマー型認知症は、食事の際によく咀嚼し、刺激を脳に伝達することで予防できます。
また虫歯を治療することで、しっかりとものを噛める状態になります。
ちなみに脳血管性認知症は脳の血管が硬化することで発症しますが、虫歯をきちんと治療しておけば、動脈硬化のリスクも軽減します。
〇丈夫な身体をつくれる
高齢の方における虫歯治療は、丈夫な身体づくりにもつながります。
なぜなら、虫歯治療によって噛み合わせが良化し、身体のバランスも整うことが期待できるからです。
虫歯ができている場合、穴が開いて噛み合わせが悪化することがあります。
また噛み合わせが悪くなると、一部の歯や顎の骨、筋肉に負担がかかり、自律神経にまで悪影響を及ぼします。
一方、虫歯を治療して噛み合わせが良くなると、左右の口周りの筋肉を均等に使えます。
その結果全身のバランスも良くなるため、身体が丈夫になったり、不調が改善されたりすることがあります。
〇消化吸収が良くなる
消化吸収が良くなることも、高齢の方が虫歯治療を受けるメリットの一つです。
虫歯が残っている状態だと、痛みや噛み合わせの悪さにより、食べ物を十分に細かくすることができません。
そのため、形が残った状態で飲み込むことになり、胃腸には大きな負担がかかります。
逆に虫歯を治療して歯が健康な状態にすれば、咀嚼を妨げる要素が少なくなるため、しっかりと細かく食べ物を噛み砕けます。
こちらは胃腸の負担軽減だけでなく、唾液の分泌量増加や消化酵素の分泌促進、栄養の吸収率の向上などのメリットにつながります。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・虫歯を治療すると咀嚼による刺激が脳に伝わり、アルツハイマー型認知症を予防できる
・虫歯を治療することで動脈硬化、脳血管性認知症のリスクも軽減される
・虫歯を受けると噛み合わせが良くなり、丈夫な身体づくりにつながる
・消化吸収が良くなることも、高齢の方が虫歯治療を受けることのメリット
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!