虫歯治療を受けたことがある方はご存知かと思いますが、虫歯治療中には歯を削った後などにたびたび機械を使用し、患者さんの口内にシュッと風が当てられます。
では、この風は一体どのような目的で当てられているのでしょうか?
今回はこちらの詳細について解説します。
患部を鮮明に観察するため
口の中は常に唾液で濡れていて、ライトの光が水分に反射してキラキラと光ってしまいます。
この状態では、虫歯の細かな範囲や、削り残しがないかを正確に判断することが難しくなります。
また治療中に歯を削ると切削片という削りカスが発生し、これが患部に溜まると視界を遮ってしまいます。
風を当てることで唾液や水分を飛ばし、削りカスを吹き飛ばすことで、歯科医師は歯の表面や溝の状態をハッキリと視認できるようになります。
これにより健康な歯を削りすぎず、虫歯菌に侵された部分だけを的確に取り除くことが可能になります。
詰め物や被せ物の接着力を高めるため
虫歯を削った後に詰め物や被せ物をする際、接着剤を使用します。
歯科用の接着剤の多くは水分を嫌う性質があり、歯の表面が濡れていると接着力が著しく低下してしまいます。
また接着が不十分だと、治療後に詰め物が外れやすくなるだけでなく、歯と詰め物の間にわずかな隙間が生じ、そこから再び虫歯菌が侵入する二次虫歯の原因にもなります。
そのため、接着の直前にしっかりと風を当てて歯の表面を完全に乾燥させることが、治療の寿命を延ばすために非常に重要です。
また薬品を塗布した後に風で薄く均一に広げることで、薬剤の効果を最大限に引き出す役割も果たしています。
清掃と異物の除去をするため
治療の各ステップにおいて、患部を清潔に保つことは基本です。
風を当てることで、削った際に出る粉塵や、水で洗浄した後の残液を瞬時に取り除くことができます。
これにより、次の処置に移る際に異物が混入するリスクを減らします。
また特定の治療では、風の力を利用して微細なパウダーを吹き付け、歯ブラシでは届かない歯と歯の間や歯周ポケット内の汚れを効率的に除去することもあります。
このように風は単なる乾燥手段としてだけでなく、患部を物理的に清掃し、治療に最適な清潔な環境を作り出すための清掃道具としての役割も担っています。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・風を当てることで唾液や水分を飛ばし、削りカスを吹き飛ばすことで、歯の表面や溝の状態をハッキリと視認できる
・接着の直前にしっかりと風を当てて歯の表面を完全に乾燥させると、詰め物や被せ物の接着力が高まる
・風を当てることで、患部を常に清潔に保てる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!








