入れ歯を使用していないときは、基本的に水につけておかなければいけません。
そうしなければ、入れ歯を使用するにあたってのさまざまなトラブルにつながります。
今回は、なぜ水につけなければいけないのか、水につける際の注意点はあるのかといった点について解説します。
水につけるのは変形やひび割れを防ぐため
入れ歯を水につけなければいけないのは、変形やひび割れを防ぐためです。
入れ歯は、患者さんの口内で最大限に効果を発揮できるようにつくられています。
こちらは大きさや形状だけでなく、素材の質も関係しています。
口内は常に湿っているため、入れ歯も湿った状態に適合するようになっているということです。
そのため乾燥した空気に長時間さらされると、水分が失われて素材が収縮し、変形したりひび割れたりしてしまうおそれがあります。
また一度変形した入れ歯は、口内での適合性が低下し、快適に使えなくなったり修理が必要になったりします。
衛生状態を維持するのも理由の一つ
入れ歯を水につけなければいけない理由としては、衛生状態を維持することも挙げられます。
水もしくは入れ歯洗浄剤に浸しておくことで、入れ歯に付着した細菌や汚れの繁殖を抑える助けになります。
特に入れ歯洗浄剤を使用すると、除菌効果や脱臭効果がさらに高まります。
入れ歯を保管する際は、当然専用のブラシでキレイに清掃しますが、それだけではメンテナンスは不十分です。
しっかり時間をかけて洗浄剤に浸すからこそ、入れ歯の使用時に増殖した細菌を減らすことができます。
入れ歯を水につけるときの注意点
入れ歯を水につける場合、使用するのは必ず常温の水かぬるま湯でなければいけません。
60℃以上の熱いお湯を使用してしまうと、入れ歯が変形するおそれがあります。
またノンクラスプデンチャーなど、一部の特殊な素材でできた入れ歯は、専用の洗浄剤での保管が推奨される場合もあります。
保管方法については、必ず歯科医師の指示に従いましょう。
ちなみに、入れ歯の乾燥は短時間でもNGです。
30分程度机の上などに放置しただけでも、適合性が低下する可能性があります。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・入れ歯を水につけなければいけないのは、変形やひび割れを防ぐため
・衛生状態を維持するためには、入れ歯は水や洗浄剤につけておかなければいけない
・入れ歯を水につける場合、使用するのは必ず常温の水かぬるま湯でなければいけない
・入れ歯の乾燥は、30分程度の短時間でもNG
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!







