入れ歯は正しく装着するだけでなく、使用していないときは適切な方法で洗浄・保管しなければいけません。
また入れ歯を洗面所などに落としてしまうと、破損したりフィット感が失われたりすることがあります。
今回は、入れ歯を落としやすい方の主な特徴について解説します。
口内環境に問題が起きている
口内環境に問題が起きている方は、通常よりも入れ歯を落としやすくなります。
例えば加齢や長期の使用により、顎の骨や歯茎の形が変化した方は、入れ歯の装着感が緩くなって口内から落下しやすくなります。
またドライマウスの方も、入れ歯を落としやすいです。
唾液は入れ歯と口の粘膜を密着させる接着剤のような役割を果たします。
そのため加齢や薬の副作用などによってドライマウスを発症し、唾液が減少すると、入れ歯の吸着力が弱まり、落下させやすくなってしまいます。
握力が低下している
握力が低下している方も、入れ歯を落とすリスクが高まります。
入れ歯は複雑な形状をしている上に、ブラッシングの際は片方の手で入れ歯、もう片方の手でブラシを持たなければいけません。
そのため握力が低下している方は、手を滑らせて入れ歯を落下させてしまい、破損させるリスクが高いです。
ちなみに握力低下の一番の原因は、やはり加齢です。
加齢に伴い筋肉を合成する働きが衰え、分解する動きが増加するため、筋肉量が自然と減少しやすい状態になります。
ちなみに、糖尿病や高血圧といった慢性的な疾患も、筋力低下のリスクを高めることで知られています。
身体が不自由
年齢に関係なく身体が不自由な方も、入れ歯を落としてしまう可能性が高くなります。
例えば脳卒中やハンチントン病といった神経系疾患を患う方は、手の震えや不随意運動、協調運動などの障害が生じることがあります。
また箸やペンなどを使った細かな作業が難しくなる障害に巧緻運動障害というものがありますが、こちらも入れ歯の清掃時などには落下のリスクが高まります。
ちなみに認知症などにより、ものを掴んでいるという認識や、適切な力加減の判断が難しくなるというケースもあります。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・顎の骨や歯茎の形が変化した方は、入れ歯の装着感が緩くなって口内から落下しやすくなる
・ドライマウスを発症すると入れ歯の吸着力が弱まり、落下させやすくなる
・加齢などにより握力が低下している方も、入れ歯を落とすリスクが高まる
・神経系疾患を患う方は、手の震えや不随意運動、協調運動などの障害が生じることがある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!







