歯周病は、年齢や性別に関係なく発症のリスクが高い疾患です。
もちろん、年齢が若い方でも発症する可能性があります。
また若い方が発症する歯周病は、思春期性歯肉炎と呼ばれるものであるケースが多いです。
今回は、思春期性歯肉炎の概要や原因、対策などについて解説します。
思春期性歯肉炎の概要
思春期性歯肉炎は、主に10~15歳頃に発症する歯周病の一種です。
主な症状は歯茎の赤みや腫れ、出血など、一般的な歯周病と特に違いはありません。
出血については、ブラッシングをしたとき、硬いものを食べたときなどに起こりやすくなります。
歯周病は中高年から発症のリスクが高まるとされていますが、思春期性歯肉炎はそれとは少し違う仕組みで発症しやすくなるのが特徴です。
思春期性歯肉炎の原因
思春期性歯肉炎を発症する原因としては、まず性ホルモンの増加が挙げられます。
思春期には、エストロゲンやプロゲステロンといった性ホルモンが急激に増加します。
これらのホルモンは歯茎の血流を増やし、歯周病菌のエサになりやすいため、炎症を起こしやすくなります。
また生活習慣の変化も、思春期性歯肉炎の発症に大きく関わっています。
思春期になると、友人との付き合いや部活動などを行うことも増え、外出先での間食もしやすくなります。
さらに、忙しくなってブラッシングの習慣が乱れることで、プラークが溜まりやすくなるのも原因の一つです。
ちなみに、普段からブラッシングを丁寧に行わないなど、プラークが蓄積しやすい状態にあると、ホルモンの影響でより症状は出やすくなります。
思春期性歯肉炎の対策
思春期性歯肉炎の対策は、一般的な歯周病とさほど変わりません。
まずは毎日のブラッシングにより、プラークをしっかり落とすことが大切です。
このとき、デンタルフロスなども使用し、磨き残しがないよう丁寧に磨くことを心掛けましょう。
また栄養バランスの取れた食事を心掛けたり、間食を減らしたりしてホルモンバランスを整えることも重要です。
もちろん、規則正しい生活を送り、ブラッシングの習慣が乱れないように注意しなければいけません。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・思春期性歯肉炎は、主に10~15歳頃に発症する歯周病の一種
・思春期性歯肉炎は、主に性ホルモンの増加や生活習慣の変化などが原因で発症する
・学生生活で忙しくなり、ブラッシングがおろそかになることも原因の一つ
・思春期性歯肉炎の予防にはブラッシングの徹底や生活習慣の改善が必要
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!







