ブログ

【新潟市中央区新潟駅の歯医者・歯科口腔外科】顎関節症の薬物療法について

顎関節症を発症した場合、顎が痛むだけでなく、うまく開閉できなくなったり異常な音が鳴ったりすることがあります。
もちろん、その影響から食事が摂りにくくなったり、発音が不明瞭になったりすることも考えられます。
今回は、このような症状を改善する薬物療法について解説します。

薬物療法とは?

顎関節症に用いられる薬物療法とは、文字通り薬を使用して顎関節症の症状改善を目指すものです。

顎関節症と一口に言っても、その症状や程度はさまざまです。
患者さんの症状を確認し、それに沿った薬を使用することにより、ピンポイントで症状を改善させられます。

ちなみに顎関節症の治療法には、薬物療法の他にも運動療法やスプリントがあります。
運動療法は、顎関節の動きをスムーズにさせるような顎の運動を行うもので、スプリントはマウスピースによって歯ぎしりなどが顎関節に与える影響を軽減します。

顎関節症の薬物療法で用いられる薬

薬物療法で用いられるのは、主に消炎鎮痛薬(NSAIDs)や筋弛緩剤、精神安定剤や抗うつ剤といったものです。

消炎鎮痛薬は炎症を鎮め、神経の興奮を抑えて痛みを軽減する効果があります。
顎関節症治療では、主に顎関節や咀嚼筋の痛みを和らげてくれます。

また筋弛緩剤は、脳からの筋肉への緊張の伝達を抑え、筋肉の硬直やこわばりを軽減するものです。
歯ぎしりや食いしばりなどで筋肉の緊張が強い場合に処方され、筋肉をほぐします。

さらに精神安定剤や抗うつ剤については、ストレスが顎関節症の原因になっている場合に使用されます。

顎関節症の薬物療法における注意点

薬物療法では、さまざまな症状を軽減させることができますが、これらはあくまで一時的なものです。
骨格の問題など、根本的な顎関節症の原因を取り除くことはできません。

根本的な治療を行う場合は、前述した運動療法やスプリントとあわせて、生活習慣の改善にも取り組む必要があります。
つまり、薬物療法だけで顎関節症は治らないということです。

さらに薬物を使用するため、持病がある方などは危険な場合があります。
もし持病によって服用している薬があるのであれば、事前に歯科医師に伝えてください。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・顎関節症に用いられる薬物療法とは、文字通り薬を使用して顎関節症の症状改善を目指すもの
・薬物療法で用いられるのは、主に消炎鎮痛薬(NSAIDs)や筋弛緩剤、精神安定剤や抗うつ剤などの薬剤
・薬物療法はあくまで対症療法であり、顎関節症を治すには他の治療も並行する必要がある

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!