裏側矯正はワイヤー矯正の一種であり、名前の通り歯の裏側に矯正装置を装着し、歯を動かす方法です。
舌側矯正とも呼ばれます。
こちらは外から見たとき、矯正治療を受けていることに気付かれにくいのがメリットですが、注意点もいくつかあります。
今回は、裏側矯正の主な注意点を解説します。
〇表側矯正よりも高額
歯の表面に矯正装置を装着する表側矯正と比べて、裏側矯正は費用が高額になりやすいです。
こちらは目立ちにくいことや、歯の裏側に装置をつけるのに高度な技術が必要になることなどが理由です。
一般的に表側矯正が70~100万円程度なのに対し、裏側矯正は100万円以上かかるケースも珍しくありません。
歯科クリニックによって多少金額に差はありますが、表側矯正の1.5倍程度になることが多いため、できる限り費用を抑えたいという方にはおすすめできません。
〇口内炎ができやすい
口内炎ができやすいという点も、裏側矯正の注意点の一つです。
裏側矯正は、歯の裏側に矯正装置を装着するため、装置が擦れて舌に口内炎ができることがあります。
こちらは、会話のときや食事のときに痛みが出ることにつながります。
特に下顎の一番奥の歯に装置をつけた場合、舌の根元の部分で口内炎ができやすくなります。
ちなみに、矯正装置を裏側につけなければいけないことから、裏側矯正の場合は最初から発音に支障が出やすくなります。
つまり口内炎ができてしまうと、異物感と痛みでかなり発音への影響が大きくなるということです。
〇ブラッシングがしにくい
裏側矯正を受けようと考えている方は、ブラッシングがしにくくなることもあらかじめ理解しておきましょう。
表側矯正の場合、矯正装置がついている部分について、鏡を見ながら丁寧に磨くことができます。
しかし裏側矯正の場合、鏡を見ても矯正装置の位置が確認できません。
そのため、装置の間に詰まった食べカスやプラークを除去しにくくなります。
もちろん食べカスやプラークが詰まったままだと、痛みが生じやすくなりますし、虫歯を発症するリスクも高まります。
ちなみに裏側矯正の装置を確認しながら磨くには、棒の先に小さな鏡がついたデンタルミラーなどが必要になります。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・歯の表面に矯正装置を装着する表側矯正と比べて、裏側矯正は費用が高額になりやすい
・裏側矯正は歯の裏側に矯正装置を装着するため、装置が擦れて舌に口内炎ができることがある
・裏側矯正の場合、矯正装置がついている部分について、鏡を見ながら丁寧に磨くことができない
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!