歯周病の症状を改善したいものの、今すぐには歯科クリニックに行けないという方もいるかと思います。
そのような場合は、近隣のドラッグストアやオンラインストアなどで漢方を購入し、服用することで応急処置ができます。
今回は、歯周病の応急処置に使用できる漢方について解説します。
排膿散及湯
排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)は、患部が発赤したり、腫れたりして痛みを伴った場合に使用される漢方です。
歯周病の主な症状は歯茎の赤みや腫れであるため、こちらの漢方の服用はピッタリです。
また排膿散及湯には、膿を排出する作用もあります。
歯周病が進行すると、歯茎の腫れや出血だけでなく、膿が出てくることも考えられます。
こちらの膿は、強烈な口臭を引き起こす原因になりますが、排膿散及湯を服用すればある程度症状は改善されます。
黄連解毒湯
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)は、4種類の生薬からなる漢方で、熱を冷まし炎症を鎮める作用があります。
そのため、排膿散及湯と同じく、歯周病の症状をある程度改善してくれます。
また黄連解毒湯は、精神症状に対しても用いられ、ストレスの関わりが大きい動悸や胃炎症状などにも使用されます。
歯周病に関しても、ストレスは一切無縁というわけではないため、その点でも黄連解毒湯は歯周病予防に効くと言えます。
ただし、副作用として間質性肺炎や肝機能障害、黄疸や腸間膜静脈硬化症などが報告されているため、注意が必要です。
補中益気湯
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)も、歯周病の応急処置に使用できる漢方の一つです。
こちらは、低下した消化吸収機能を改善し、元気を出す薬効が期待できる生薬です。
別名医王湯とも呼ばれ、多汗症にも効果を発揮します。
また歯周病予防については、補中益気湯の体力や免疫力を高める作用が関係しています。
歯周病は、歯周病菌という細菌に感染することで発症する感染症の一種です。
そのため、体力や免疫力が低下していると、歯周病菌に対抗できず発症や悪化のリスクが高まります。
このとき補中益気湯を服用すれば、体力や免疫力が向上するため、歯周病を予防しやすくなります。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・すぐ歯科クリニックに通えない場合、漢方で症状を改善できる可能性がある
・排膿散及湯は、歯周病による歯茎の腫れや赤み、膿などを改善する効果がある
・黄連解毒湯は、炎症や歯周病と関連性の深いストレスの解消などの作用を持つ
・補中益気湯は体力や免疫力を向上させ、歯周病菌に対抗しやすい身体をつくる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!