虫歯を発症すると、歯の痛みが生じたり、食事がしにくくなったりといった症状が出ます。
しかし歯科クリニックに対して恐怖心がある方や、忙しく通院の時間がない方などは、症状が出ていてもついつい放置しがちです。
今回は、虫歯を治療せずに放置することのデメリットについて解説します。
〇症状が悪化する
中程度の虫歯であれば、わずかに痛みがある程度で済みますが、放置して重度になった場合は激痛を伴います。
具体的には、何もしていなくてもズキズキ痛むようになり、生活にも支障をきたします。
また、虫歯を治療せずに放置すると、症状が増えることもあります。
その一つが口臭です。
虫歯の原因菌が増殖すると、代謝によって口臭の原因物質をつくり出すため、口から強いニオイを発するようになります。
口臭に関しては、自身だけでなく周囲の方にも悪影響を及ぼしかねません。
〇歯を失う
虫歯を治療せずに放置すると、歯を失うことも考えられます。
なぜなら、虫歯菌は神経を死滅させる可能性があるからです。
虫歯は放置すればするほど歯の内部にまで進行し、いずれは神経に到達します。
このようなケースでは、治療を行っても神経を残すことができず、失った神経が再生することもありません。
また、神経が死滅すると痛みは不思議と治まりますが、虫歯の進行がストップするわけではありません。
そのため、痛みがないまま歯は原型がなくなっていき、最終的に抜歯が行われます。
ちなみに、歯を失うことはブラッシングがしにくくなったり、噛み合わせに影響が出たりといったデメリットにもつながります。
〇全身疾患
虫歯の放置は歯や歯茎への影響だけでなく、全身疾患を引き起こす原因にもなります。
虫歯によって歯の表面部分を失い、根っこのみになった場合でも、虫歯菌は口内で働き続けています。
その結果、歯だけでなく体内へと続く毛細血管を介し、身体中に広がります。
また心臓に細菌が回ると心筋梗塞、脳に回ると脳梗塞など、さまざまな重篤症状を引き起こします。
もちろん、これらの病気は命を落とす危険性もあるため、早めに虫歯を治療して予防しなければいけません。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・虫歯を治療せず放置すると、歯の痛みが激痛に変わる
・虫歯の原因菌が増殖すると、代謝によって口臭の原因物質をつくり出し、口から強いニオイを発する
・虫歯を放置すると神経や歯を失うこともある
・虫歯菌が心臓に回ると心筋梗塞、脳に回ると脳梗塞を引き起こす可能性がある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!