歯周病は歯周病菌によって引き起こされる感染症です。
そのため、人から人へ歯周病菌が移動すると、うつってしまうことがあります。
また人から人への感染は食事のときに起こりやすく、特に鍋は注意しなければいけません。
今回は、鍋を食べると歯周病がうつりやすくなる理由を中心に解説します。
鍋を食べると歯周病がうつりやすくなる理由
鍋を食べる際は、通常菜箸やお玉などで食材を取り皿に取り、自分用のお箸で食べます。
しかし家族や友人同士など、近しい間柄で鍋を囲む際は、自身の箸で直接食材を入れたり取ったりする場合もあります。
そのため、歯周病がうつりやすくなります。
歯周病が人から人へ感染するのを防ぐにあたって、もっとも避けなければいけないのが食器の共有です。
歯周病がある方の使用した箸で入れた食材を、歯周病がない方が食べてしまった場合、感染のリスクがあります。
ただし、高熱の鍋で煮込まれた食材は殺菌されているため、これだけで歯周病がうつる可能性は極めて低いです。
注意したい鍋について
人から人へ歯周病がうつるリスクが高いのは、通常の鍋ではなくチーズフォンデュです。
なぜなら、チーズフォンデュで食べられる具材は低温だからです。
チーズフォンデュは、熱して溶けた状態のチーズに肉などにつけて食べる料理です。
またチーズをつける際は、金属の串のようなものを使用しますが、こちらを共有すると歯周病菌がうつりやすくなります。
通常の鍋で煮込まれた食材は高熱ですが、チーズフォンデュで食べられる食材は熱されたチーズがかかっているだけです。
そのため、事前に熱した肉などであっても、食べるときに歯周病菌が付着すると感染リスクは高まります。
親御さんが子どもに食べ与える際も注意が必要
鍋を食べる際は、食材を取るときに菜箸、食べるときに自身の箸を使用するのが望ましいです。
また幼い子どもとその親御さんが一緒に鍋を食べる場合、親御さんの箸やスプーンなどで食べ与えることもありますが、こちらも基本的にはNGです。
たとえ親御さんが冷ましてから食べ与える場合でも、子ども専用のカトラリーや食器を使用しなければいけません。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・直箸で鍋を食べると、人から人へ歯周病がうつりやすくなる
・通常の鍋は高温で歯周病菌が殺菌されるため、感染のリスクはそれほど高くない
・食材が低温のままのチーズフォンデュは、金属の串を共有すると歯周病がうつる可能性が高い
・親御さんの箸やスプーンで子どもに食べ与えるのもNG
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!