歯科クリニックで取り扱う保険診療の被せ物と言えば、皆さんもよくご存知の銀歯が代表的です。
また保険診療の被せ物には他にも種類があり、その一つに硬質レジンジャケットというものがあります。
今回は、硬質レジンジャケットの概要やメリット・デメリットを解説します。
〇硬質レジンジャケットとは?
硬質レジンジャケットは、すべてがレジンという歯科用プラスチックで構成されている被せ物です。
保険診療の白い被せ物と言えば、ほとんどはこちらのことを指しています。
具体的には、金属の裏打ちが存在しない冠全体が硬質レジンでできているものです。
硬質レジンは、特殊な加工によって強度を高めたプラスチックです。
ちなみに、硬質レジンジャケットは前から5番目の歯まで保険診療で装着可能です。
それより後ろの歯については、保険診療で対応することができません。
〇硬質レジンジャケットのメリット
硬質レジンジャケットは、保険診療でありながらある程度の審美性があります。
天然歯ほどの透明感はありませんが、少し見たくらいでは、被せ物を装着していることがわかりません。
また硬質レジンジャケットは、金属アレルギーを発症するリスクがありません。
こちらはすべてがプラスチックでできているからです。
ちなみに、治療回数が少ないという点も、硬質レジンジャケットのメリットだと言えます。
作製時には型取りを行う必要がありますが、次回にはもう装着を行うため、最短2回で白い歯を手に入れることができます。
そのため、頻繁に歯科クリニックに通えないという方にはおすすめです。
〇硬質レジンジャケットのデメリット
硬質レジンジャケットは、ある程度の審美性を持ち合わせていますが、こちらはあくまで保険診療の被せ物の中でのみ言えることです。
オールセラミックやジルコニアセラミックなど、自由診療の被せ物と比べると、やはり白さや透明感は劣ります。
また、あまり耐久性が高くないという点もデメリットです。
硬質レジンは、通常のレジンの耐久性を強化したものですが、大部分がプラスチックであることに変わりはありません。
そのため、歯ぎしりや食いしばりなどで破損するリスクがあります。
さらに長期間使用すると、着色や変色も目立つようになります。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・硬質レジンジャケットは、すべてが歯科用プラスチックで構成されている被せ物
・硬質レジンは、特殊な加工によって強度を高めたプラスチック
・ある程度の審美性がある点、金属アレルギーのリスクがない点などがメリット
・自由診療の被せ物と比べると、審美性や耐久性は劣る
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!