虫歯は子どもからお年寄りまで、誰しもに発症の可能性がある疾患です。
また虫歯はC0~C4という5つの段階に分かれていて、このうちC0は初期虫歯に該当します。
言い換えると虫歯になる一歩手間であり、他の段階とはかなり異なった特徴を持っています。
今回は、初期虫歯の主な特徴について解説します。
〇歯が茶色く、歯と歯茎の間が白い
初期虫歯の場合、歯が黒ではなく茶色くなっているケースが多いです。
歯が茶色いのは、少しずつ歯が虫歯菌に侵食され始めている証拠です。
また歯の表面には、エナメル質という硬い組織が存在しますが、初期虫歯の場合はこちらが溶けて白濁するようになります。
特に歯と歯茎の間が白くなるケースが多く、初期虫歯の目安の一つとなっています。
ちなみに、奥歯の溝に黒い点のようなものが見られるのも、初期虫歯の特徴です。
〇歯に穴はなく、痛みもない
虫歯と聞くと、歯にポッカリと穴が開いているイメージが強いですが、初期虫歯の場合は穴が見られません。
そのため、舌で触ったときの感覚は健康な歯とほとんど同じです。
また穴が開いていないことから、虫歯の大きな特徴である痛みも存在しません。
虫歯を発症して痛みが生じるのは、歯の神経が外部からの刺激を受けるからです。
神経は歯の内部にあり、歯に穴が開いた状態でしか刺激を受けないため、初期虫歯の場合は痛みが出ないという仕組みです。
痛みがある場合はC2以降の虫歯である可能性が高く、最初は冷たいものを食べたときにしみるケースが多いです。
〇歯を削る必要がない
見た目以外の大きな特徴で言うと、初期虫歯は歯を削る必要がありません。
虫歯は侵食された部分を削って治療するのが一般的ですが、初期虫歯は再石灰化を促すことにより、自然に治る可能性があります。
再石灰化は、虫歯菌によって溶け出したカルシウムやリンを歯の表面に戻す働きです。
初期虫歯の場合、きちんとブラッシングをして再石灰化を促すことができれば、特に治療をしなくても健康な歯に戻せます。
また再石灰化を促進するにあたって特におすすめなのが、フッ素入りの歯磨き粉を使用したブラッシングです。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・初期虫歯(C0)は虫歯になる一歩手前の状態
・初期虫歯は歯が茶色く、歯と歯の間が白いのが特徴
・奥歯の溝に黒い点のようなものが見られるのも初期虫歯の特徴
・初期虫歯は歯に穴が開いておらず、痛みが出ることもない
・初期虫歯は歯を削る必要がなく、再石灰化を促せば自然に治ることがある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!