歯科クリニックで行われる歯石取りは、スケーリングとも呼ばれるもので、口内にこびりついた歯石を専用の器具で除去します。
歯石を除去することで、歯周病や虫歯のリスクを軽減したり口臭を減らしたりすることができますが、こちらの施術にデメリットはあるのでしょうか?
今回は、歯石取りのデメリットについて解説します。
一時的な症状が出る
歯石取りを行った後は、一時的ではあるもののさまざまな症状が出ます。
具体的には痛みや出血、知覚過敏などの症状です。
歯周病で歯茎が炎症を起こしている場合、歯石除去の際に歯茎から出血したり、痛みを感じたりすることがあります。
こちらは、炎症部分に器具が触れるからです。
また歯石が覆っていた歯根の表面が露出すると、一時的に冷たいものなどがしみる知覚過敏の症状も現れます。
歯茎が引き締まってくれば、この症状は徐々に治まります。
さらに多量の歯石が付着していた場合、それがなくなることで一時的に歯と歯の間に隙間ができたように感じたり、歯が長くなったように見えたりすることもあります。
歯や全身へのダメージにつながる
稀なケースではありますが、歯科クリニックでの歯石取りが歯や全身へのダメージにつながることもあります。
例えば歯石がまったく付着していないところで頻繁に歯のクリーニングを行うと、使用する器具の種類によっては歯のエナメル質を削り取ってしまう可能性があります。
また口内の清掃状態が非常に悪い方の場合、歯石取りによって歯周病菌が血流に入り込み、全身を巡って血管や臓器にダメージを与えることが指摘されています。
こちらは歯原性菌血症と呼ばれるものです。
その他のデメリット
歯石取りは治療ではありませんが、歯科クリニックが苦手な方にとっては同じようなものであり、過去のトラウマがある方はなかなか落ち着いて受けられない可能性があります。
また歯石取りは1回の施術で終了しないことがあり、歯列全体の歯石を取るために何度も歯科クリニックに通わなければいけないことも考えられます。
この場合、当然通院や費用の負担は大きくなります。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・歯石取りを行った後は、一時的に痛みや出血、知覚過敏などの症状が出る
・多くの歯石を除去した後は、歯と歯の間に隙間ができたように感じたり、歯が長くなったように見えたりする
・口内の清掃状態が悪い方の場合、歯石取りによって歯周病菌が血流に入り込み、血管や臓器にダメージを与えることがある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!






