受け口は、正式には下顎前突と呼ばれるもので、歯の噛み合わせの異常を表す不正咬合の一種です。
具体的には、口を閉じたときの上下の歯の噛み合わせが悪く、下の歯が上の歯よりも前に出ている状態を指します。
今回は、矯正治療で受け口を治すことの主なメリットについて解説します。
〇疾患のリスクが低下する
受け口は単純な噛み合わせの問題だけでなく、さまざまな疾患にもつながります。
そのため、矯正治療で受け口を治せば、必然的に合併症のリスクが低下します。
例えば、噛み合わせが良くないとブラッシングがしにくくなり、プラークが溜まって虫歯や歯周病を引き起こしやすくなります。
また受け口は、顎関節症を引き起こす原因にもなります。
顎関節症になると、口を大きく開けられなかったり、口を開けたときに異音がしたりするようになります。
これらの疾患につながる前に、矯正治療を受けることが大切です。
〇食事や発音に良い影響をもたらす
矯正治療で受け口を治療すれば、咀嚼がしやすくなる上に、消化不良も改善されます。
噛み合わせが悪いと、食べ物を細かく噛み砕くことができなくなり、胃腸の負担が増大します。
一方、矯正治療を受けて正しく咀嚼できるようになれば、消化不良の改善や腹痛の予防などにつながります。
また受け口を治療することは、発音にも良い影響をもたらします。
受け口の場合は舌が前に出ているため、サ行やタ行などの発音が難しくなるケースがあります。
こちらはいわゆる舌足らずという状態ですが、矯正治療を受ければ舌が正しい位置に戻り、キレイに発音できるようになります。
〇見た目を気にする必要がなくなる
受け口はさまざまな不正咬合の中でも、その方のコンプレックスになりやすいです。
一方、矯正治療によって改善できれば、見た目を気にする必要がなくなります。
またコンプレックスを解消できれば、自然に笑えるようになったり、表情が明るくなって性格がポジティブになったりとさまざまな相乗効果が期待できます。
見た目の自信は精神的な安定をもたらす重要な要素であるため、早めに改善することが望ましいです。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・受け口は口を閉じたときの上下の歯の噛み合わせが悪く、下の歯が上の歯よりも前に出ている状態
・矯正治療で受け口を治療すれば合併症のリスクが低下する
・受け口の改善は食事や発音にも良い影響をもたらす
・受け口の治療によってコンプレックスが解消されると、さまざまな相乗効果が期待できる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!