歯科医院で歯の清掃などを行った後は、最後にフッ素塗布します。
しかし、フッ素塗布をすることで歯にどのような効果とメリットがあるのかは、知らない人も多いでしょう。
また、フッ素塗布はどのような流れで行われるのでしょうか?
フッ素塗布の効果とメリット、フッ素塗布の流れも併せて、解説します。
〇フッ素塗布の効果とメリットは?
フッ素塗布を行うと、次のような効果とメリットがあります。
歯の表面を強化
再石灰化の促進
抗菌・抗酵素作用
それぞれの働きについて、詳しく解説します。
〇歯の表面を強化
歯の主成分は、「ハイドロキシアパタイト」というリン酸カルシウムの一種です。
歯にフッ素塗布を行うと、「ハイドロキシアパタイト」は「フルオロアパタイト」を新たに作り出し、歯の表面を強化します。
フルオロアパタイトは、虫歯になりにくく歯の表面を溶けにくくする特徴があります。
〇再石灰化の促進
歯は、脱灰(だっかい)と再石灰化(さいせっかいか)を繰り返しています。
脱灰は、歯の表面から虫歯菌が産生する酸によって、カルシウムやリン酸が溶け出すことです。
再石灰化は、脱灰した箇所を元に戻そうとする働きのことです。
初期の虫歯であれば、歯を削らずに再石灰化を促進するフッ素塗布を行うことで修復が可能になります。
〇抗菌作用
フッ素は抗菌作用があるので、虫歯の原因となる菌の増殖を抑えることができます。
また、虫歯が歯を溶かすときに出す酸の量を減らす効果もあるのです。
〇フッ素塗布の流れについて
フッ素塗布の流れは、以下のとおりです。
1. 歯の清掃を行う
フッ素をしっかりと浸透させるために、機械を使用して歯を清掃します。
2. フッ素塗布を行う
球状の綿繊維などで歯にフッ素を塗布します。
3. 余分なフッ素を拭き取る
塗布後に、余分なフッ素がある場合は拭き取られます。
難しい作業ではないため、大人はもちろん子どもも受けられるでしょう。
フッ素塗布後30分~1時間は、飲食やうがいなどはしないように指示があります。
子どもの場合は、歯科医院へ行く前におやつをあげるのもおすすめです。
〇まとめ
フッ素には歯の表面を強化したり再石灰化を促進したり、抗菌作用があります。
フッ素塗布を行う流れは、歯を清掃し汚れを落とした後にフッ素塗布をして、余分な塗布を拭き取って完了なので、大人はもちろん子どもも受けられるでしょう。
フッ素塗布を行った後は、30分~1時間は飲食やうがいなどはできないため、子どもの場合は先におやつを食べさせてから歯科医院へ行くのもおすすめです。