フルジルコニアクラウンは、セラミック素材の中でも随一の硬さを誇ります。
そのため、強度と耐久性を重視している方に選ばれる傾向にあります。
しかし、どれだけ硬いといっても、100%破損が起こらないというわけではありません。
今回は、フルジルコニアクラウンが破損してしまう主な原因について解説します。
〇噛み合わせの悪化
噛み合わせが悪くなると、硬度の高いフルジルコニアクラウンでも破損のリスクが高まります。
こちらはフルジルコニアクラウンの部分にのみ、強い負担がかかる可能性があるからです。
特に奥歯については、食べ物をすり潰す役割があるため、前歯と比べて4~5倍もの圧力がかかるとされています。
そのため、奥歯にフルジルコニアクラウンを適用している場合、噛み合わせの悪化には注意しなければいけません。
ちなみに噛み合わせが悪くなる原因としては、歯ぎしりや食いしばり、反対側の奥歯の喪失、顎関節の状態の悪さなどが挙げられます。
〇硬いものを継続して食べる
ある程度硬いものでも、フルジルコニアクラウンであれば問題なく噛むことができます。
しかし、継続して硬いものを食べ続けると、徐々にダメージが蓄積されていきます。
その結果、ある日ものを噛んだ拍子にフルジルコニアクラウンが割れてしまう可能性があります。
例えばナッツや煎餅、硬いフランスパンなどを継続して食べている方は要注意です。
ちなみに硬い食べ物でダメージが蓄積されたフルジルコニアクラウンは、それほど硬くないものを噛んだときでも割れてしまうことが考えられます。
〇事故や転倒
フルジルコニアクラウンを装着した状態で事故に遭ったり、転倒したりした場合も、フルジルコニアクラウンは割れる可能性があります。
フルジルコニアクラウンを含むすべてのセラミック素材の特徴として、瞬間的な衝撃に弱いという特徴があります。
そのため、事故や転倒で思いっきりセラミックの歯をぶつけた場合などは、割れたり欠けたりするリスクが高まります。
また事故や転倒は日常生活だけでなく、スポーツをしているときにも起こりやすいため、マウスピースを装着するなどして対策を取らなければいけません。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・噛み合わせが悪くなると、硬度の高いフルジルコニアクラウンでも破損のリスクが高まる
・継続して硬いものを食べ続けると、徐々にダメージが蓄積されてフルジルコニアクラウンが割れやすくなる
・事故や転倒による瞬間的な衝撃も、フルジルコニアクラウンが破損する原因の一つ
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!