虫歯治療が苦手な方は、当日問題なく治療を受けられるかどうか、不安を感じていることでしょう。
歯科クリニックで行われる虫歯治療は、決して危険なものではありませんが、トラブルが起こる可能性はゼロではありません。
今回は、虫歯治療におけるデンタルショックについて解説します。
デンタルショックの概要
デンタルショックは、血管迷走神経反射とも呼ばれる症状です。
虫歯治療の際、痛みや不安などによるストレスが強くなったとき、自律神経のバランスが崩れて血圧や脈拍が低下することで発症します。
こちらの症状は一時的なものであり、特に虫歯治療が苦手な方に起こりやすいです。
下肢を挙上するなどのショック体位を取ることで回復します。
また発症のタイミングについては、局所麻酔の注射時、診察台に座ったとき、診察台を倒したときなど、治療の開始時や処置時が多いです。
デンタルショックの症状
デンタルショックの主な症状としては、まず気分が悪くなったり、吐き気を催したりすることが挙げられます。
また顔面蒼白になったり、冷や汗が止まらなくなったりすることもあります。
さらに、症状がひどい方は、虫歯治療中に意識を失ってしまうことも考えられます。
ちなみに、症状が回復した後も、めまいや立ちくらみが起こる可能性はあります。
そのため、発症した場合は歯科クリニックで安静にしてから帰宅しなければいけません。
デンタルショックの対策や対処法
虫歯治療が苦手な方は、事前にその旨を歯科医師や従業員に伝えておかなければいけません。
そうしなければ、不安やストレスが強くなるような処置が行われやすくなるからです。
また歯科クリニックには時間に余裕を持って来院し、深呼吸をするなどリラックスできる状態を作ることが大切です。
さらに、症状が現れた場合は、即座に歯科医師に申し出てください。
すぐにイスを倒して仰向けになり、足を少し上げることで、脳への血流が改善し回復が見込めます。
ほとんどの場合、横になって休むことで数分~十数分で回復します。
もし頻繁に繰り返すようであれば、別の疾患の可能性もあるため、専門医の受診が必要です。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・デンタルショックは虫歯治療のストレスが強くなったとき、自律神経のバランスが崩れることで発症する
・デンタルショックの症状には気分の悪化や吐き気、顔面蒼白や冷や汗などがある
・症状が重い場合、虫歯治療中に意識を失うこともある
・発症した場合はイスを倒して仰向けになり、足を少し上げることで回復する
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!