歯周病予防は、年齢や性別を問わず、すべての方が継続して行わなければいけないことです。
また歯周病を予防するにあたっては、適切なブラッシングはもちろん、セルフケアにおいて有効成分を採り入れることも大切です。
今回は、歯周病予防に効果的なヒノキチオールという成分について解説します。
ヒノキチオールの概要
ヒノキチオールはヒノキ科の樹木、特にタイワンヒノキや青森ヒバの精油から見つかった天然の化合物です。
1936年に日本の化学者、野副鐵男博士によって発見されました。
ヒノキチオールという名称ではありますが、日本のヒノキにはほとんど含まれていません。
また比較的毒性が低く、青森ヒバ由来の天然ヒノキチオールは、食品添加物としても認可されています。
さらに医薬部外品や化粧品など、さまざまな製品に安全に使用されてきた実績があります。
ヒノキチオールの歯周病予防効果
ヒノキチオールには殺菌作用や抗炎症作用、歯茎細胞の活性化作用や毒素の抑制、歯茎のコラーゲン分解抑制といった効果があります。
摂取することにより、歯周病の原因菌を殺菌し、歯茎の奥へ菌が侵入するのを防ぎます。
また炎症を引き起こす生体分子の生成を抑制し、歯茎の腫れや炎症を和らげます。
さらに傷ついた歯茎を修復し、健康な状態に導いたり、歯周病の原因菌が歯茎を傷つける毒素の産生を抑えたりします。
ちなみに、ヒノキチオールには歯茎の弾力を保つコラーゲンの分解を抑え、引き締まった歯茎に導く効果もあります。
一つの成分を摂取するだけで、これだけの歯周病予防効果が得られるのは大きなメリットです。
ヒノキチオールを含む製品
ヒノキチオールは、歯周病の有効成分として歯磨き粉に使用されていることがあります。
またヒノキチオール配合の歯磨き粉の中には、研磨剤や発泡剤を含まないジェルタイプのものもあり、こちらは歯茎のブラッシングを行う際には使いやすいです。
ちなみに、ヒノキチオールを主成分とした薬もあります。
こちらは、直接歯茎に塗り込むことで効果を発揮する歯肉炎・歯槽膿漏薬であり、すでに症状が出ている方が使用します。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・ヒノキチオールはヒノキ科の樹木、特にタイワンヒノキや青森ヒバの精油から見つかった天然の化合物
・ヒノキチオールには殺菌作用や抗炎症作用、歯茎細胞の活性化作用や毒素の抑制、歯茎のコラーゲン分解抑制などの効果がある
・ヒノキチオールは歯磨き粉や歯肉炎・歯槽膿漏薬などに含まれていることがある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!