ナイトガードなど、歯科クリニックで作製したマウスピースを問題なく使用していくには、日々のメンテナンスが必要不可欠です。
またナイトガードには、口内と同じようにプラークが硬化した歯石が形成されることがあります。
今回は、マウスピースに歯石が形成される主な原因について解説します。
〇マウスピースの材質
歯科クリニックで作製されるマウスピースは、柔軟性や透明性を持つ特殊なプラスチックで作製されています。
こちらは口内でのフィット感を高めるためのものですが、一方で表面には微細な凹凸が存在します。
またマウスピース特有の凹凸は、ほとんど肉眼では確認できないものの、プラークや細菌が付着しやすい環境になっています。
歯石はプラークが石灰化することで形成されるため、そもそもマウスピースはその性質上、歯石が形成されやすいと言えます。
〇装着前にブラッシングをしない
マウスピースは、基本的に外した状態で食事を摂り、その後装着する際はしっかりブラッシングをしなければいけません。
しかし装着前のブラッシングを怠ると、食べカスやプラークがマウスピースの中に閉じ込められてしまい、歯石が形成されやすくなります。
特に、夜のブラッシングは非常に重要です。
就寝中は唾液の分泌量が減少し、口内が乾燥しやすくなります。
そのため、ブラッシングをせずにナイトガードなどのマウスピースを装着すると、寝ている間に歯石が形成される可能性が極めて高くなります。
〇マウスピースをしたまま食事を摂る
マウスピースは患者さんの歯にピッタリフィットしているため、装着したままでも食事が摂れると思われがちですが、実際はそうではありません。
前述したように、食事の際はマウスピースを外す必要があり、装着した状態で食事を摂ると歯石形成のリスクが高まります。
またマウスピースをつけたまま食事をすることで、変形や破損、着色などが見られることもあります。
ちなみに、こちらは矯正用のマウスピースにも言えることです。
歯を矯正することが目的の装置であっても、ワイヤー矯正の用に固定式ではないものについては、食事とブラッシングの際に取り外さなければいけません。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・マウスピースの表面には細かい凹凸があり、そこにプラークや細菌が付着すると歯石が形成されやすくなる
・食後マウスピースをブラッシングせずに装着すると、歯石が付いてしまうリスクが高まる
・マウスピースをしたまま食事を摂ることも、歯石形成につながるため避けなければいけない
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!